● 看護師のスキルアップってどんな方法があるの?
● 昇給や転職に役立つ資格について知りたい
● 看護師以外の資格の勉強って何の役に立つの?
こんにちは。看護師長のはるです。
今回は看護師のスキルアップにつながる資格について、詳しくご紹介します!
臨床経験を積んでいくと、もっと専門的な知識を身につけてスキルアップしたいと思う看護師さんもいるでしょう。
新しい知識を知ることは楽しいですし、知識が増えて出来ることが多くなると、仕事も楽しくなります。
スキルアップして、仕事に自信を持ちたい!
今回は、スキルアップしたいと考える看護師さんのために、看護師がスキルアップでとれる資格をたくさんご紹介します!
それぞれの特徴や難易度についても一緒に解説しますので、興味のある分野にどんな資格があるのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
看護師のスキルアップにはキャリアプランが大切
もっとスキルアップしたいけど、何を勉強したらいいか分からないです
看護師としてどうなりたいのか、自分が目指すキャリアプランから考えましょう!
看護師がスキルアップを目指す場合、どのようなキャリアを目指すのかを悩み人は多くいます。
キャリアの選択肢は複数あるので、「自分がどんな道を進みたいか」を考えておくことが必要です。
ここでは、看護師が目指すことのできるキャリアプランを4通り紹介します。
出典:公益社団法人 日本看護協会 継続教育の基準ver.2
ジェネラリストを目指す
日本看護協会では、看護師のジェネラリストについて「経験と継続教育によって習得した暗黙知に基づき、その場に応じた知識・技術・能力が発揮できる者」と定義しています。
つまり、特定の分野や領域にとらわれず、さまざまな経験に基づく知識や技術で、質の高い看護サービスが提供できる看護師のことです。
経験年数が中堅以上で、複数科の異動経験があり、リーダー業務などをバリバリこなすベテラン看護師のイメージですね
スペシャリストを目指す
専門看護師や認定看護師などは、スペシャリストですね
スペシャリストは、なるための教育プログラムが確立している場合が多いので目指しやすいのが特徴です。
看護師がスキルアップを考える時に、最初に思いつく選択肢でしょう。
スペシャリストの専門分野は様々な細かい分野に分かれており、それぞれの分野で卓越した能力を発揮します。
自分自身が高度な専門知識を身につけるだけではなく、後輩を育成するための教育力も大切になります。
看護管理者を目指す
看護師は集団で働く仕事なので、必ず組織の統制を測る管理者が必要です。
部長職では副院長を兼務することもあり、病院のマネジメントにも深く関与することができます。
認定看護管理者制度や、大学院における教育課程の普及に伴い、マネジメントの携わる看護師の数は増加しています。
看護管理者には、柔軟な対応力や現状改善に向けた問題解決能力のほか、経営的・倫理的な視点も必要です。
看護部は病院の中で最も大きな組織です。
その組織を統率する管理者は、病院全体のマネジメントにも関与できる、やりがいの大きな職位ですよ。
教育者・研究者を目指す
看護師のキャリアでは、教育者になって看護師の能力開発に携わるという選択肢もあります。
教育者を目指す場合は、臨床の経験や関連機関での研修・講習の参加が必要です。
研究者は大学院や研究所に所属して研究を行います。
看護師がスキルアップする方法
看護師はスキルアップのために、具体的にどのようなことをすればいいでしょうか。
スムーズなきゃりああぷのための具体的な方法は、次の4つです。
一つずつご紹介しますね。
セミナー・研修会へ参加する
看護師向けのセミナーや研修会は、全国各地で定期的に開催されています。
看護技術の向上のためのものや、認定看護師取得を目指すためのものなど、その種類と難易度は様々です。
自分の興味がある分野や、自分の課題に沿ったセミナーに参加することで、スキルアップにつながります。
特に看護学会や医学会主催のセミナーに参加してみると、最新の医療情報も把握できておすすめです。
私は心電図波形を理解するのに時間がかかり、セミナーや研修に何度も参加しましたよ。
初級~上級までを繰り返し何度も受講して、少しずつ理解を深めていきました!
また、日本看護学会の研修はインターネット配信でも受講できます。
このほかさまざまな団体で通信制の講座やセミナーなどが数多く行われていますので、研修を直接受講する時間がない場合や遠方の場合には利用すると良いでしょう。
大学・通信制学校に通う
セミナーや研修参加に比べると、看護系大学への進学はややハードルが高く感じられるかもしれません。
とはいえ、3年生の看護系短期大学や専門が功を卒業している人なら、最短1年で看護学士を取得できます。
通信制の大学を選べば、働きながら取得することも不可能ではありません。
なお、看護学士の取得は、専門看護師の資格取得が足掛かりとなるものです。専門看護師のような積極的なキャリアップを目指すなら、ぜひ検討したいステップといえるでしょう。
専門的な資格を取得する
目標を持って看護の勉強がしたい、看護のプロとして専門性を高めたいという人におすすめなのが、資格の取得です。
専門的な資格を取得すれば、看護師としての知識や技術の確かな証明になります。
看護師の役職によっては、特定の資格取得者であることが条件とされている場合も少なくありません。
転職をする際にも、資格を持っていることで有利に進めることができます。
転職先の選択肢が広がったり、希望の診療科やポストでの仕事につける可能性も高まるでしょう。
資格によっては、一定の実務経験が求められるものもあります!
スキルを伸ばせる職場へ転職する
看護師が取得を目指す資格では、前提条件として、実務経験5年(うち専門分野での事務つ経験が3年以上)など、一定のキャリアが求められることがあります。
資格取得に興味をもっても、すぐに取得できるわけではないため、看護師として目指すべきキャリアを見定めたうえで、そこから逆算する形で経験を積んでいくことが求められます。
より可能性を広げるなら、自身の興味がある分野をより広く・深く知るための手段として、転職を検討するのも一つの方法と言えるでしょう。
看護師のスキルアップに協力的な職場と、そうではない職場もありますよね……
いま自分が所属している職場でスキルアップを目指すのが難しい場合は、どんな職場なら希望を叶えられそうか、転職サイトから情報収集を始めてみましょう。
転職サイトに登録して情報を見てみるだけなら、気軽にできます。
希望の職場がなければ転職せずにこのまま続けることもできますし、より良い職場が見付かれば転職エージェントに相談することもできます。
看護師がスキルアップでとれる資格一覧
ここからは、看護師がプラスでとれる資格を具体的に紹介します。
日本看護協会認定資格や民間の学会認定資格などたくさんありますが、代表的なものを各分野に分けて解説していきますね。
認定看護師
患者さんへの看護行為だけではなく、一般の看護師に対する指導・教育も求められます。
認定看護師になるには、実務経験が通算5年以上あること、認定看護師教育機関に入学して修了すること、認定看護師認定審査を通過することの3つが必要です。
教育機関については、主に平日の昼間に通うことになるため、休職するなどして現場を離れて勉強するケースがほとんどです。
2023年現在、認定看護分野は21あり、数多くの選択肢から自分が学びたい専門分野を選択できます。
救急看護 | 皮膚、排泄ケア | 集中ケア |
緩和ケア | がん化学療法看護 | がん性疼痛看護 |
訪問看護 | 感染管理 | 糖尿病看護 |
不妊症看護 | 新生児集中ケア | 透析看護 |
手術看護 | 乳がん看護 | 摂食、嚥下障害看護 |
小児救急看護 | 認定症看護 | 脳卒中リハビリ テーション看護 |
がん放射線療法看護 | 慢性呼吸器疾患看護 | 慢性心不全看護 |
専門看護師
その分野のプロフェッショナルとして、患者対応だけではなく、倫理調整や研究も行う立場となります。
専門看護師を取得するためには、実務研修が通算5年以上あり、うち3年間以上は専門看護分野の実務研修であることが必要です。さらに、看護系大学院修士課程を修了し、所定の単位を取得する必要があります。
認定看護師と同様に、現場を離れて学習する期間が必要となります。
専門看護師には、2023年現在で14の専門分野があります。
がん看護 | 精神看護 |
地域看護 | 老人看護 |
小児看護 | 母性看護 |
慢性疾患看護 | 急性、重症者看護 |
感染症看護 | 家族支援 |
在宅看護 | 遺伝看護 |
災害看護 | 放射線看護 |
認定看護管理者
認定看護管理者になるためには、通算5年以上の実務経験(うち3年以上は看護師長以上の看護管理経験)に加え、以下の要件のうちいずれかを満たし、認定審査を通過する必要があります。
- 認定看護管理者教育課程サードレベルを終了している
- 看護管理に関連する学問領域以上の学位を取得している
認定看護管理者教育課程には、ファーストレベルからサードレベルまで3段階あり、働きながら休日を使って受講できます!
ファーストレベルは、看護管理に興味があって5年以上の実務経験があれば受講することができます。
救急救命分野
救急救命の現場で活躍する看護師におすすめの資格は、日本ACLS協会の資格である、BLSプロバイダー、ACLSプロバイダー、PALSプロバイダーの3つの資格です。
BLSは一時救命処置、ACLSは二次救命処置、PALSは小児二次救命処置のことです。
BLSは1日間の講習で、ACLSとPALSは2日間の講習です。
講習を受けた後で、筆記試験と実技試験に合格すれば資格を取得できますので、働きながらでも休日を使って取得しやすく、臨床現場でもすぐに役立てることができる資格です。
BLSプロバーダーと、ACLSプロバーダーは私も取得しています。講習では他院の医師や救急救命士とチームになって実技ができ、とても勉強になりましたよ!
呼吸器分野
呼吸器に関する資格では、3学会合同呼吸療法認定士があります。
これは、日本胸部外科学会・日本呼吸器学会・日本麻酔科学会が合同で創設した認定資格で、呼吸療法に習熟した医療者を認定する資格です。
呼吸器疾患を扱う内科病棟や、集中治療室などでも活躍が期待されます。
資格を取得する方法は、2年以上の実務経験と指定の講習会出席によるポイントを集め、2日間の講習会に参加することで、認定試験の受験資格を得られます。
私も呼吸器科病棟で働いていた時に取得しました!
人工呼吸器管理や呼吸器疾患の病態理解などに自信が付き、呼吸ケアチームとして医師と意見交換できるようになりますよ!
循環器分野
循環器に関する資格には、心不全療養指導士や人工心臓管理技能認定士などがあります。
【人工心臓管理技能認定士】
とくにケアが難しいとされる(補助)人工心臓を持つ患者や、心臓移植手術を受ける患者さんに対する専門的知識や技術を身に付けることができます。
心臓血管外科専門医認定機構に認定された施設において3年以上の実務経験、講習の受講などの受験資格を満たしたうえで、認定試験に合格すれば取得できます。
【心不全療養指導士】
日本循環器学会の認定資格で、2021年度より始まったばかりの新しい資格です。
質の高い療養指導をとおして、病院から在宅・地域医療まで幅広く心不全患者をサポートすることができます。
受験資格は、心不全療養指導に携わっている看護師で、指定の講習を受講し、症例報告5例を提出することなどの条件があります。(参考:心不全療養指導|日本循環器学会)
内分泌分野
内分泌分野で活躍できる資格には、日本糖尿病療養指導士があります。
2000年に日本糖尿病学会・日本糖尿病教育・看護学会・日本病態栄養学会が母体となり、日本糖尿病療養指導士認定機構が設立され、その団体が認定する民間資格です。
受験には、条件を満たした医療機関で一定時間数の療養指導業務経験が必要で、携わった症例数も10例必要です。(参考:日本糖尿病療養指導士)
私も内科病棟に勤務しているときに、糖尿病教室にかかわるために取得しました。
もし自分の働いている病院が条件を満たしている場合は、資格取得のチャンスですよ!
消化器分野
消化器に関する資格には、消化器内視鏡技師やストーマ認定士などがあります。
内視鏡関連でスキルアップを目指す看護師さんが多く取得しています。
日本消化器内視鏡技師会の認定資格で、2年以上内視鏡業務に従事した看護師であれば取得することができます。
受験資格としては、他にも学会参加や指定の講習会受講なども条件となっています。(参考:消化器内視鏡技師|日本消化器内視鏡技師会)
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会により、2013年から創設された認定資格です。
試験などはなく、5年以上の急性期経験があり、学会認定の講習会を受講すれば資格取得を申請できます。(参考:ストーマ認定士|日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会)
ストーマ認定士は、消化器外科で働く中堅看護師さんで、将来は「皮膚・排泄ケア認定看護師」を目指したいと思っている人などが、積極的に取っていますよ!
がん看護分野
がん看護を極めたい看護師におすすめの資格には、終末期ケア専門士、医療リンパドレナージセラピストなどがあります。
日本終末期ケア協会(JTCA)によって2020年に新設されたばかりの、新しい認定資格です。
2年以上の実務経験があれば受験でき、公式テキストで勉強して認定試験に合格することで資格を取得できます。
さらに、上位資格として『終末期ケア上級専門士』と『JTCAアドバンスインストラクター』がありますので、ステップアップを目指すこともできます。(参考:終末期ケア専門士|日本終末期ケア協会)
日本医療リンパドレナージ協会が認定する資格で、主にがんの手術後に起きやすいリンパ浮腫を医師の判断や指示に基づいてスキンケア、医療リンパドレナージ、圧迫療法、運動療法など患者さんの体調などに合わせ施術を行います。
受験資格に実務経験歴などは問われないので、講習を受けて試験を受ければ誰でも取得することができます。(参考:医療リンパドレナージセラピスト|日本医療リンパドレナージ協会)
精神科分野
精神科に関する資格としては、臨床心理士などがあります。
日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格で、臨床心理分野において日本で最も広く普及している資格であり、知名度と信頼度が最も高いものといえます。
資格を取得するためには、臨床心理士養成に関する専門職大学院、または指定大学院の修了が必要となるため、働きながら取得を目指すのは難しいでしょう。
婦人科分野
婦人科分野では、不妊カウンセラーや体外受精コーディネーターなどの資格があります。
不妊治療の件数は年々増加傾向が続いているため、今後も活躍が期待される資格です。
日本不妊カウンセリング学会が主催する認定資格で、助産師や産婦人科、専門クリニックで勤務する看護師におすすめできる資格です。
資格取得には、知識レベルが一定以上に達していることや、養成講座の受講などを経て、筆記試験と面接試験に合格する必要があります。(参考:不妊カウンセラー|日本不妊カウンセリング学会)
合格率は50%ほどで、難易度はやや高めといえるでしょう。
高齢出産が増えつつある時代の流れから不妊治療の需要は高まっており、資格取得制度を設ける産婦人科や不妊治療のクリニックも多く、資格を生かせる環境は整いつつあります。
この資格も不妊カウンセラーと同様、日本不妊カウンセリング学会が認定しています。
不妊カウンセラーよりもさらに専門的な資格で、生殖医療の専門科と同等の知識が求められます。難しい資格ではありますが、取得することで、不妊カウンセリング・ケアを行うために必要な高度生殖医療や不妊に関する深い専門知識を身につけることができます。
受験資格には養成講座の受講が必要ですが、臨床経験は問われません。
筆記試験と面接試験があり、難易度は高めです。
資格を取得できれば、不妊治療、とりわけ体外受精に関しては医師と同等の知識をつけることができ、医療施設や不妊治療専門のART施設などで重宝される存在になるでしょう。
晩婚化が進んでいますし、35歳や40歳を超えてから子供を望む家庭も増えています。
少子化対策として不妊治療への国の援助も増えていますので、今後必ず伸びる分野なので、おすすめの資格ですよ!
小児科分野
小児科に関する資格には、新生児に対する心肺蘇生法スキルを身につける新生児蘇生法インストラクター(NSPR)や、小児アレルギーエデュケーター(PAE)などがあります。
【新生児蘇生法インストラクター】
「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが立ち会うことができる体制」を確立するために、日本周産期・新生児医学会が中心となって新生児蘇生法(NCPR)普及事業が実施されており、その一環の民間資格です。
資格を取得するためには専門コースを受講し、筆記テストで合格する必要があります。(参考:新生児蘇生法普及事業)
【小児アレルギーエデュケーター】
小児アレルギー診療に携わっている看護師やコメディカル(薬剤師、管理栄養士)が取得できる資格で、アレルギーについての専門的な知識と、患者や家族への指導技術を身につけられます。
受験資格には、5年以上の臨床経験と、そのうち2年半以上の小児科のアレルギー専門医による被指導歴、学会参加歴や講習会受講などの条件がありますが、働きながら取得することができる資格です。(参考:エデュケーター制度)
介護系分野
介護分野での代表的な資格は、ケアマネージャーと認知症ケア専門士です。
ケアマネージャーには「施設ケアマネージャー」と「居宅ケアマネージャー」の2種類があり、主な仕事内容は介護受ける方への「ケアプラン」の作成です。
資格を取るためには5年以上の実務経験が必要で、試験に合格した後、指定の研修を受ければケアマネージャーとして認定されます。
ケアマネージャーの資格を所有しても、病棟勤務の場合その資格を活かした業務に就くことは稀でしょう。
「看護師」として働くのか「ケアマネージャー(介護支援専門士)」として働くのか自分自身でしっかり方向性を決めておく必要があります。
ケアマネージャーとして勤務する場合は給与面では看護師に劣りますが、仕事と家庭の両立がしやすいことは最大のメリットといえるでしょう。
日本認知症ケア学会によって2005年に創設されたもので、介護・福祉業界からの認知度が高く人気のある資格です。
受験資格に看護師の国家資格は必要なく、認知症ケアの実務経験が3年以上あれば、資格の有無や年齢にかかわらず、どなたでも受験できます。
現在、全国で50,000人以上の専門士がおり、その内の約15%が看護師です。(参考:認知症ケア専門士情報 2023年5月現在)
その他の分野
そのほかの分野でおすすめの資格は、栄養サポートチーム(NST)専門療法士です。
【栄養サポートチーム専門療法士】は、日本臨床栄養代謝学会が認定している資格で、より高い知識や技術を身につける事が出来ます。
取得するには5年以上の実務経験と、栄養サポートチームに関わる業務を経験した事などいくつかの条件を満たす必要があります。(参考:栄養サポートチーム専門療法士|日本臨床栄養代謝学会)
栄養管理はどの診療科でも共通する知識と技能といえ、あらゆる職種とかかわる立場にいる看護師にとって栄養サポートチーム専門療法士の資格を取る事で、キャリアアップする事ができます。
看護師がスキルアップで資格を取るメリット
看護師がプラスで資格を取得することは、知識や技術を広げてキャリアップにつながりますが、具体的には次のようなメリットが得られます。
仕事の幅が広がる
看護師としてプラスの資格を取得することで、特定の分野の専門性が身につくため、業務の幅が広がります。
資格を取得することで、現場のスタッフの一人としてではなく、『その特定の分野が得意な人』として認識され、その分野でのリーダーや指導者という役割を担う場合もあるでしょう。
私も呼吸療法認定士を取ってからは、院内の呼吸ケアチームに所属して他部署の呼吸管理ラウンドにも同行したり、病棟内で呼吸器管理について勉強会をする機会が増え、さまざまな経験を積むことができましたよ!
仕事のやりがいが増す
プラスの資格を取得することで、仕事へのモチベーションが上がり、やりがいを感じやすくなります。
通常の看護スキルだけではない専門分野を持つことで、院内で独自の役割を持てたり、患者に提供できるケアの幅が広がったりする可能性があります。
関連業務への理解が深まることで、自分で考えて工夫しながら仕事をすることができるため、やりがいにつながります。
資格手当や昇給が期待できる
資格を取得した看護師に対して、資格手当を支給する職場もあり、給与アップにつながります。
また、認定看護管理者のような資格であれば、リーダーや主任、さらには師長への昇進にも良い影響が期待できるでしょう。
ただし、資格手当や昇給については病院ごとに規則が違うため、給与アップにつながらない場合も多いことを理解しておきましょう。
私も呼吸療法認定士を取ってからは、院内の呼吸ケアチームに所属してラウンドに同行したり、病棟内で呼吸器管理について勉強会をする機会が増え、さまざまな経験を積むことができましたが、とくに資格手当はありませんでした。
転職に有利になる
プラスの資格を取得すると、他の看護師との差別化ができ、転職の際に有利になります。
とくに、その分野に特化して高い知識とスキルを持つプロであることを証明できるため、高い評価につながるでしょう。
たとえば妊娠・出産などで一時的に仕事を離れていたとしても、資格を取得していることで技術を評価してもらうことができる可能性があります。
ただし、院内に複数人必要な資格と、一人しか必要ではない資格があるので注意しましょう。
指導的立場の人は一人で充分だと考える病院も多いため、すでに同じ資格を持った人がいる場合は、その資格を活かした業務をすることができない場合もあります。
看護師がスキルアップのために転職するときのポイント
スキルアップを目指す場合、状況によっては転職をすることが近道になる場合もあります。
転職するかどうか迷っている場合は、次のポイントを整理して考えましょう!
自分のキャリアプランを明確にする
最初にも書きましたが、まずは自分がどんなキャリアを目指してスキルアップするのかを明確にすることが大切です。
自分の理想の看護師像によって、身につけるべき必要なスキルや環境も変わります。
主任や師長などの管理職に就いて、組織をマネジメントしたい人と、一人の看護師としてのスキルを追求したい人とでは、選ぶべき道も変わってきます。
私は若いころは自分の知識・技術を増やすことばかり目指していましたが、30歳を過ぎた頃から管理職としてマネジメントすることにも興味が出て、キャリアを選びましたよ!
自分のキャリアプランを明確にするための具体的な方法としては、5年後や10年後の自分を想像してみて、どんな看護師としてどんなポジションで働いていたいのかを考えてみるのがおすすめです。
こちらの記事で詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
将来の明確なビジョンを持つことで、転職先の候補も自然と絞られてくるでしょう。
条件に合う病院かどうか見定める
スキルアップのための転職先を探す場合、自分が目指すキャリアの条件に合った病院を見つけることが、大切なポイントです。
病院の規模や診療科によって、経験できる症例や業務内容は大きく変わります。
現在の勤務先では経験できないようなスキルを身につけたいのであれば、しっかりと条件の合う病院への転職が必要不可欠となるでしょう。
自分一人で条件に合う病院の情報集めることは、とても難しいです。
広く情報を集めて、効率よく転職活動をするためには、転職サイトを活用しましょう。
詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。
まとめ
看護師のスキルアップの方法と、役立つ資格をご紹介しました。
まずは自分がどのようなキャリアを目指すのか、どんな看護師になりたいのか、目標を明確にすることが大切です。
目指す看護師像やキャリアプランを明確にすることで、進むべき道や目指す資格が自然と決まってくるでしょう。
できることからコツコツと挑戦し、理想の看護師に近づいて行きましょう。