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【看護師の退職】師長が教える『引き止められない退職理由』

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引き止められない退職理由
この記事で分かること
  • 上司はなぜ退職を引きとめるのか
  • 引きとめられない退職理由は?
  • おススメできない退職理由の例

辞めたいけど師長になんて言えばいいのか分からない

こんにちは。看護師長のはるです。

今回は、今の職場を退職をしたいと考えているけど、なかなか言い出せない場合の対処法について解説します。

仕事を辞めたい!だけど引き止められて辞めさせてもらえないんじゃないか不安!そういう悩みを持っている看護師さんに役立つ記事なので、興味があればぜひ読んでください。

看護師の退職は、必ず強い引き止めにあいます。
簡単に退職できることはありません!

ただし、私が実際の現場で師長をしていて、「引きとめるのは無理だな」とあきらめる退職理由もあります

今回はそれがどんな退職理由なのかをご紹介しますね。

退職するのに師長から引きとめられたくないという人は、参考にしてください。失敗しないためにも、しっかりと準備をしてから意思を伝えましょう。

記事の前に

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退職代行サービスで退職したケースの体験談を>>【看護師】退職代行で辞められる?|師長が体験した病院側の対応で紹介しているので、サービスを選ぶ参考にしてください。

目次

さきに結論

・物理的にむりな状況
・他にやりたいことがある
・病気(診断書あり)

この3つが、師長が引きとめをあきらめてしまう退職理由です。

それぞれを詳しく説明していきます。

看護師長や部長との面談での引き止めとは?

看護師が「退職したい」と言うと、必ず看護師長や部長と面談があります

面談では、退職したい理由を尋ねられ、退職しないようにつよく説得されるのです。

師長や部長があなたと面談をするときの特徴は、次の二つです。

それぞれを詳しく説明します。

さまざまな条件を出して退職をさけようとする

まずは別室に呼ばれて、あなたの話をゆっくりと聞いてくれます。

なぜ退職したいと思ったのかを聞き出し、あなたの気持ちに共感してくれ、これまでの働きを労ってくれるでしょう。

その上で、あなたが退職したいと思っている理由について様々な条件を出してきて、退職をしないように説得してきます。

  • 環境を変えたいのなら、部署異動ができるよ。ちょうど次の異動であなたを考えていたのよ
  • 働きながら学校に通って勉強を続けられるように、院長に交渉してあげるよ
  • うちの病院でもやりたい分野の認定が取れるように協力するよ
  • 夜勤なしで働きたいなら、パートとか働き方を変えたら続けられるよね
  • 定時で帰れるように業務改善しているところだから、もう少し待って

「辞めたい」という希望については放っておいて、辞めなくても続けられる方法をどんどん提案してきます。

そうやって、「じゃあ、もう少し考えてみます」という言葉を引き出そうとしているのです。

あなたのためを考えて引き止めているとは限らない

こんなに私のことを必要としてくれてるんだ!

上司から熱心に強く引きとめられるため、「私のことを必要としてくれている!」「師長から特別大切に思われているんだ」と考えてしまいますが、そうとは限りません。

師長や部長は、「退職したい」と言いだしたスタッフに対して、基本的には誰でも強く引きとめます

説得するために、日ごろの仕事内容を褒めるし、どれほどあなたが大切なのかを繰り返し伝えて、なんとか退職を思い留まらせようとするのです。

これは、全てがあなたのためを思って言っていることとは限らないので、注意しましょう。

あなたが辞めてしまった後の人事のことや、また新しい人を入れて育てる面倒を避けるために、あなたを必死に説得しているだけかもしれません。

なぜ上司は退職を強く引きとめるのか

看護師って、簡単にやめられないって聞きますよね。

仕事を辞めたいのに師長が辞めさせてくれない・・・

こんなコメントをSNSでよく見かけます。

本来なら、本人が退職を希望したら、すんなり辞められるはずですよね。

でもどうやら、看護の世界では『退職するには師長の許可が必要』というウワサがあるんです。

そもそもなんで師長は、そんなにも退職を引きとめるのでしょうか?

主な理由は次の通りです。

それぞれを具体的に説明します。

人員不足で残ったスタッフへの負担が大きくなる

『人が減ると忙しくなる』というのは、なんとなく想像できますよね。

10人で働いていたのに、9人になっても仕事の量は同じなので、当然一人当たりの仕事量が増えてしまいます。

忙しくなれば残ったスタッフから不満が出ますし、忙しいのを嫌がってさらに退職者が出てしまうかもしれません。

すぐに人が補充できればいいですが、求人情報を出して採用するのには時間がかかりますし、病院側にとっても人材確保は面倒で余計な仕事です

そのため、退職したいという人が出ると師長や部長は全力で引き止めようとするのです。

人を雇って育てるのは経費と手間がかかる

退職者の分の人材を確保しようと思うと、求人情報を出したり紹介会社に依頼することで、多額の費用が掛かります。

その人たちの面接をして選抜し、制服の採寸や寮の手続き、保険の手続きなど、人を採用するにはかなりのコストと手間がかかります。

採用が決まって職場に来ても、仕事を覚えてもらうためには指導者をつけて何日もフォローしながら育てる必要があります。

人手不足で忙しいのに、指導まで手が回りません!

あなたが辞めてしまった穴を埋めるために、多額の費用がかかる上に指導の手間もかかるため、あなたが退職しないように強く引きとめているのです。

離職率が上がると師長の評価が下がる

『離職率が上がると師長の評価が下がる』というのは、つまり『辞める人が多いってことは働きづらい部署なんじゃないか』と評価されるので、そこの管理者である師長の責任問題になるということです。

あそこの部署、今年何人も辞めるらしいよ!
何か問題があるのかもね…

スタッフが働き続けられない部署は、ダメな部署として師長の評価につながるため、師長はあなたを辞めさせないように必死に説得しているのかもしれません。

看護師が減ると病院の収入が下がる

最後の一つ、『病院の収入が下がる』というのは、病院によって事情は違います。

看護師の配置人数というのは病院の種類や規模によって決まっていて、その人数が足りなければ届け出の種類を変更する必要があるんです。

届け出の種類を変更すると、病院の収入も減ってしまう場合があるので、看護師の人数確保は重要なんです。

こういう理由ため、師長は退職を思い留まらせようとする場合もあります。

強い引き止めをされやすい環境とは?

退職を強く引きとめられる理由として、そもそも『引き止めをされやすい環境』というのがあります。

引き止めをされやすい環境とは、次の5つのことです。

1つずつ順番に説明します。

人手不足の環境で働いている

本来であれば、急に体調不良で欠勤する人がいても、業務に支障がないように余裕のある人数で仕事をしているはずです。

しかし、職場によっては一人休んだだけでも仕事が回らなくなるような、ギリギリで働いている場合もあります。

その場合は、たった一人の退職でも許可できず、強く引きとめられてしまうでしょう。

あなたが辞めたら夜勤する人が足りなくなるのよ!
シフトが回らなくなるから、今は辞められないわよ!

医療現場は常に人手不足ではありますが、一人いなくなっただけでシフトが回らないのは異常です。

その場合は、病院の経営が厳しくて、ギリギリまで人件費を削っているのかもしれません。

常勤の人数が少ない

クリニックや施設では、もともと常勤看護師の人数が少なく、パート看護師で現場を回しているところもあります。

そういう現場で常勤として働いている看護師であれば、なかなか退職させてもらえずに強い引き止めにあうでしょう。

次の人材確保をしてもらい、仕事を引き継いでからしか辞められない環境といえるでしょう。

同時期に他にも退職者がいる

同じ時期にすでに退職予定者がいる場合も、強い引き止めにあうでしょう。

少なくとも時期をずらして辞めるよう、説得されるはずです。

少し人員に余裕があったとしても、2人同時に退職されてしまうと、仕事に穴をあけないためには周りのスタッフの負担が大きくなりすぎます。

退職時期については、早めに師長と相談しておくことが大切です。

入職1年未満の新人

新人看護師の退職は、強い引き止めにあいます。

せめて1年は働いてから辞めないと、次の職場が見付からないわよ

こんな風に言われて、引き止められるでしょう。

新人看護師の育成には多くの人が関わっており、資料を作って勉強会をしたり、先輩たちは自分の時間を割いて教育をしてくれています。

それなのに仕事で役立つようになる前に辞めてしまうと、これまでの指導の努力が無駄になってしまうため、必死で説得するのです。

新人看護師の退職については、こちらでも詳しく解説しています。

良かったら参考にしてください。

リーダー業務をバリバリしている

ベテランで、リーダー業務をバリバリとしてくれる先輩看護師は、病棟にとってとても大切な戦力です。

その立場の人の退職は、当然強く引きとめられます。

新人から育ててリーダーまでなるには3年以上の時間がかかっており、やっと育って活躍するようになったところなのです。

これから後輩の育成や委員会の主戦力になってもらったり、その後は主任に昇進してもらいたいと期待もされているはずです。

その部署での仕事内容や人間関係を把握していて、医師や他部署との連携もでき、夜勤もできる中堅スタッフは本当に貴重なのです。

看護師としての価値が一番高い時期なので、簡単には退職させてもらえないでしょう。

リーダー業務をする看護師さんの悩みについては、こちらにも詳しく紹介しています。

リーダー業務がつらいと思っている方は、一度読んでみてください。

引きとめられない退職理由は?

物理的にむりな状況

これが一番、引きとめられない理由です。

例えば・・・

・夫の転勤で遠くに引っ越す
・結婚相手から夜勤のない仕事にするよう言われた
・妊活のため、通院の時間がとりやすいパートに変わる

このような理由を言われると、師長は『引きとめられないな…』とあきらめます。

たとえばよく似ていますが、「自分の理由で地元に帰るので、引っ越す」という理由では引きとめます

大きな違いは「自分は辞めたくないが、どうしようもない事情で」というところです。

みなさんが仕事よりも私生活を優先するのは当然です。

結婚相手が夜勤のない仕事を望むのに、退職を引き延ばして結婚がダメになっては、師長も責任が取れません。

「辞めたくなくて話し合いを続けたが、このまま意地を張っていたら彼を失うかもしれない」と言われれば「仕方ないわね・・・」と言ってしまいます。

子供を強く望んでいて、妊活をするために通院するという女性も多いです。

妊活の方法によっては頻繁に通院したり、体のリズムに合わせて通院するため、交代勤務をしながら通院を続けるのが難しくなる場合もあります。

そういう理由での退職希望も、同じ女性として引きとめられません男性の上司であればなおさら、口が出せない領域だと思います。

結婚や引っ越しは、退職してしまえば確認できるものではありません。

ただしその職場での人間関係を続けたり、同じ地域で生活を続ければ、いつかはバレます。バレたときに信頼を失うので、嘘はお勧めできません。

やりたいことがある

今の職場ではできないことをやりたい!この場合も引きとめはできません。

例えば・・・

・産科や小児科で働きたい(自分の病院にはない診療科である必要があります)
・在宅看護をしている人たちのケアに興味がある
・海外で看護を経験したいので留学する
・別の分野で成果を上げたので、今後はそちらに時間を割きたい

前向きで「先に進みたい!」とキラキラした顔で言われると、引きとめはできません。

その場合、進みたい方向性について具体的に準備を進めていることが必要です。少し話を聞けば、具体的に準備をしているのかすぐにわかります。

ただの憧れで、本気ではないと見抜かれると、強い引き留めに合うでしょう

本気で準備をしていて今後の予定なども説明できれば、「頑張ってね」と応援するしかなくなります。

わたしは以前、本を出版することになったので退職したいと言われたことがあります。何年もコツコツと書いて、賞に応募を続けていたそうです。

「辞めなくても。両立を目指しては?」と引き留めようとしましたが、「夢が叶うチャンスなんです。人生を後悔したくないので、全力でチャレンジします!

と明るい笑顔で言われてしまい、引き留めを断念しました。

体調不良、病気(診断書あり)

体調不良で退職するスタッフも、引き留めが難しいです。

・体調が悪く○○と診断を受けたので、治療に専念したい
・これ以上悪化させないために、身体に負担の少ない職場にかわることにした

病気だからというのも、引き留めできない退職理由です。

実際に、腰やひざを痛めたスタッフから退職希望を受けたことがあります。クリニックへ転職すると言われましたが、引き留められませんでした。

そのスタッフの先の人生に責任は負えないので、身体を痛めてまで働いてほしいとは言えません

この場合も、「ここでの仕事を続けたいのだが、どうしようもない」という姿勢が大切です。

「ただ辞めたいだけ」と思われないようにしましょう。病気は口実かと疑われて、しつこく話し合いが重ねられます。

スムーズに円満に退職するには「辞めたくないけど、体調が悪いから仕方なく」という姿勢を貫きましょう。

もう一つ気を付けることは、「まずは休職して様子を観ましょう」という誘いです。そうやって問題を先送りにして、何とか引きとめようとしているのです。

「家でジッとしているのもツラいので、早めに次の仕事に慣れたい」と説明しましょう。

すでに面接の予定を入れているなど、転職に向けて動き始めていることを伝えるのも効果的です。

引き止めらない退職に必要なのは【強い意志】

これは理由とは違いますが、必要なことです。わたしも師長をしていて思いますが、強い意志がないまま退職を口にするスタッフが多いです。

・退職後のこともはっきり決めていない
・辞める時期もはっきりしない
・退職理由もあいまい

そういう場合は突っ込んで質問をしていくうちに、本人が迷い始めます

師長に退職意思を伝えて面談を受けるのは、精神的に負担がかかります。そこで師長に理解されなければ、再チャレンジをしなくてはいけません。

それを繰り返すのに疲れてしまい、退職を諦めてしまうんだと思います。

そうならないためにきちんと考えを固めて、準備をしてから話をしましょう。

さまざまな引きとめの話をされても「ありがとうございます。でも退職の意思は変わりません」と穏やかに言い続けましょう。

師長と話した後、数日以内に退職届も提出してしまいましょう。退職時期は、あなた自身で決めます。

「来月はだめ!」、「今は無理だよ」と言われるかもしれません。

それでも「ご迷惑をかけてすみません・・・」と言いつつも譲らなければ、希望通りに退職できます。

攻撃的な態度をとったり、師長からの声掛けを無視したりする必要はありません。

穏やかな態度で「無理を言ってすみません」という姿勢を保ちながら「でも意思は変わりません」と言い続ければ十分です。

法律上は、職員は2週間前までに申し出れば、いつでも好きな時に辞めることが認められています。

師長も看護部長も、人事の係も、全員そのことは分かっていて、知らないふりをして引きとめているだけです。

「辞めますね」と穏やかに伝えるだけで、きちんと辞められるので心配しないでください。

おススメできない退職理由の例

退職理由としてダメな例も示しておきます。

具体的な業務上の不満を理由にする
 「○○の業務のやり方がおかしい」
 「○○をさせられるのが納得いかない」など

業務上での不満が重なって「もう辞めよう」と思うのは、普通のことです。しかし退職理由としては、強い引き留めにあう退職理由です。

理由は、改善の余地があるからです。

教えてくれてありがとう。改善していこう!
また何か気付いたことがあれば教えてね

こういう展開になり、「改善したいわけじゃない、辞めたいのだ」と伝えにくくなります。

業務の具体的な不満については別の機会に伝えたほうが良いでしょう。

人間関係に悩んでいる

看護師の退職理由として、実際にはこれも多いでしょう。

しかし退職理由としてこの理由だけを言うのは避けましょう。

次の配置転換で部署を移動できるように考えておくわね

こんな風に言われてしまうと、辞める理由がなくなってしまいます。

配置転換ではなく退職したいのであれば、人間関係の問題を出すのは避けましょう

まとめ

今回は看護師長が考える、引きとめられない退職理由をまとめました。

何度も師長と話し合いをするのは、とても面倒で精神的に大変です。

十分な準備をして臨みましょう。

それでも辞めさせてもらえない場合は、退職代行サービスを利用するのも検討してみましょう

こちらの記事で退職代行サービスの体験談>>【看護師】退職代行で辞められる?|師長が体験した病院側の対応を紹介していますので、興味がある人は参考にしてみてください。

スムーズな退職ができるよう、頑張ってください!

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