● 円満に退職する方法を教えてほしい!
● 退職前後にするべきことって何?
● 退職の流れを知りたい
こんにちは、はるです。
私は過去に5回以上、病院転職を経験しています
看護師が病院を円満退職するのって、簡単じゃないですよね。
『辞めたいのに、辞めさせてもらえない!』という話はよく聞きます。実際に私も、師長としてスタッフの退職を引き止めたことが何度もあります。
看護師が、希望通り円満に退職するためには、退職に関するノウハウをしっかりと理解して、充分な準備をすることが大切です!
看護師が退職するには、師長との退職交渉や面談、仕事の引き継ぎや失業保険の申請など、面倒な手続きがたくさんあるのを知っていますか?
事前に知識を身につけて準備をしておくことで、スムーズな退職が可能になるのです。
そこでこの記事では、転職経験が5回以上ある看護師であり、実際にスタッフと退職交渉をしている師長である私の経験で、退職に関するノウハウを詳しくお伝えします。
この記事を最後まで読んでもらえば、円満に退職できて、新しい人生に一歩踏み出すことができますよ!
目次
円満退職できる退職までの流れ・スケジュール
退職するためにやるべきことをまとめると、次のようになります。
大変そうに見えるかもしれないけど、大丈夫!
退職の流れをまとめると、次の3ステップで考えられるのよ!
退職時の3ステップ
このように退職する時には『退職交渉』「退職届の提出』『退職手続き』の3ステップが重要になります。
ここからは、それぞれのステップを一つずつ解説していきます!
ステップ通りに退職準備を進めれば、円満に病院を退職することができますよ!
ステップ1|師長に退職を切り出して退職交渉をする
ステップ1は、「師長に退職したいと伝える」と「退職交渉」の2つに分けられます。
師長に退職したいと伝える
退職の切り出し方のポイント
退職する気持ちが固まったら、なるべく早く師長に伝えましょう。
その時のポイントは次の3つです。
● 退職予定日の2~3カ月前までには伝える
● 師長に「相談があるので時間をとってもらいたい」と伝え、別室で話をする
● 退職を決めた理由を説明できるように、準備しておく
できるだけ早めに伝えた方が、スムーズに辞められます。
「疲れた」「ほかの病院を見てみたい」などの理由ではなく、キチンと師長を納得させられる理由を準備しておきましょう!
看護師は退職をなかなか言い出せない人も多いですよね。
そういう人にはこちらの記事がおすすめです。辞めたいと言い出せない時の対処法を解説しています。
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退職交渉をする
退職交渉のポイント
師長に退職したいことを伝えたら、希望の時期に、希望通りに退職することを認めてもらう『退職交渉』をします。
基本的にはどこの病院でも看護師に辞めてもらいたくないので、師長は必ず引き止めてきます。師長に伝えてそのまま、何の抵抗もなく辞められることはほとんどないと覚悟しておきましょう。
そのため退職交渉では、強気で硬い意志をもって退職希望を伝えることが重要です。
円満に退職するための交渉ポイントは次の5つです。
● 退職理由は個人的で前向きな内容のものを準備しておく
● 主任やリーダー看護師にも伝えて、少しずつ引き継ぎ準備を始める
● 退職時期や仕事の後任などしっかり考えてから師長へ伝える
● 師長からの引き止め交渉に対して、断固とした態度でやり抜く
● 辞めた後にやることを決めておく
退職が決まるまでは、何度も師長に呼び出されて引き止めの交渉をされることになります。
あらかじめ覚悟を決めておきましょう。
この記事も参考にして、きちんと退職理由を考えてみてください。
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ステップ2|退職届を提出する
退職交渉をおこなって、退職日と次の職場の入職日が決まったら、退職届を提出します。
退職届を提出する方法は、次の4ステップに分けられます。
- 退職願か退職届を選択する
- 適切な用紙と封筒を選ぶ
- マナー通りに書いて折る
- 正しいタイミングで渡す
それぞれ順番に解説します!
1.退職願か退職届を選択する
ちょっと文章が違うけど、そっくりです!
この二つは何が違うんですか?
退職届と退職願は似ているようですが、意味が全然違うので、ここを最初に確認しておきましょう。
退職届 | 退職を宣言するもの。提出後に撤回できない |
退職願 | 退職交渉をする前に提出するもの。承諾前なら撤回できる |
(辞表) | 会社の経営層や公務員が辞意を示すもの |
退職時の状況、また病院によって、退職届か退職願を出すべきか違うので注意しましょう。
看護師の退職の場合、一般的には退職願は必要ありません。
退職交渉がうまくいかなかったり、退職したいと申し出ても話を聞いてもらえない場合などに、退職願を提出する場合があります。それ以外のケースでは、退職願が必要ない場合がほとんどです。
退職交渉後に提出するのは、退職届です。退職届を出した後は、基本的にはもう撤回できません。
また辞表は使う人が限られるものなので、一般の看護師が提出することはありません。
病院によっては、決まった書式の用紙に日付を書き入れて、署名捺印して提出する形式のところもあります。
自分の職場のルールを確認しましょう!
2.適切な用紙と封筒を選ぶ
退職届・退職願を提出するときは、適切な用紙と封筒を使いましょう。
マナーのない用紙・封筒を使うと、社会人として非常識な人物だと思われてしまいます。
用紙の選び方
便箋は白の無地で縦書きのものを使用しましょう。
コピー用紙か白紙便箋を使えば間違いありません。罫線入りでも大丈夫です。
色・柄物や、和紙など凹凸のある紙は退職の書類には適さないので、注意してください。
白紙便箋はコンビニでも売っていますし、Amazonや楽天などの通販サイトでも、簡単に購入できます。
封筒の選び方
退職届・退職願の封筒は、白の和封筒(長型4号:90×205mm)を使用します。
茶色の封筒は事務手続きの書類を送るための封筒なので、正式な書類に時には使用しません。
3.マナー通りに書いて折る
正しい用紙と封筒を用意したら、退職届・退職願の本文を書き始めます。
マナーの良い折り方も含めて、ステップ3は特に重要なので詳しく解説しますね。
退職届・退職願の書き方
基本的には退職届・退職願は手書きで書きましょう。
手書きで丁寧に書くことで、師長や院長に対して誠意を示すことができます。
また、病院ごとの就業規則に退職願や退職届の書き方の指定がされていることもあるので、あわせて就業規則の確認をしておきましょう。
また、病院からパソコンで作成する指定があった場合は、その指示に従いましょう。
退職届・退職願の折り方
退職届・退職願を書いた後は、丁寧に折ることも大切です。
便箋は三つ折りが基本です。上の図を参考にして丁寧に三つ折りにし、封筒に入れましょう。
退職理由は具体的には書かない
退職届に書くときは、『一身上の都合』でOKです。
たとえば本当の理由が「転職をする」「引っ越しをする」「人間関係が良くない」といった場合でも、自分から退職を願い出る場合はすべて「一身上の都合」が理由になります。
提出は師長に!
退職に関する書類を提出するのは、直属の上司である師長です。
しかし実際に退職届・退職願に書くあて名は施設の院長(または理事長)です。
間違って師長宛てにしないように注意しましょう。
4.正しいタイミングで渡す
提出するタイミング
退職届・退職願を書き終わったら提出しますが、その際は渡すタイミングも大事です。
渡すタイミングは通常1カ月前までとされています。
退職届は就業規則や上司の指示に沿って、正式な退職日を記載した退職届を提出しましょう。
最初に師長に退職したいことを伝え、退職交渉が終わってから提出します。
事前に話をせず、いきなり退職届を突き付けることは失礼なので、まずは相談から始めましょう。
退職届は手渡しが基本
退職届は、通常通り働いている状況であれば、手渡しするのが基本です。
ただし例外として、病気やけがで職場に行けない場合や、休職しているなどの理由があるときには、上司に電話などで相談して、提出方法の指示に従いましょう。
どうしても連絡が取りづらいときには、最終手段として退職届を内容証明郵便で郵送することで退職することも可能です。
その場合は、退職届が病院に到着した日の2週間後に法的に退職が成立します。
ただし、よほどの事情がない限りは、手渡しをすることが基本です。退職交渉がうまくいかずどうしても辞められない場合などの最終手段と考えましょう。
※内容証明郵便とは、郵送したことを公的に証明できる郵送方法です。郵送事故などで相手に届かないというリスクを回避できます
郵送する場合でも、退職届を入れた封筒には宛名などの住所は書かず、「退職届」とだけ書いてください。
そのうえで、郵送用に封筒を二重にしましょう。
退職届を入れた封筒に封をしたら、別の一回り大きめのサイズの封筒に入れて、そちらに住所などを記載して郵送をしましょう。
Step3|退職の手続きを行う
ステップ3は、「退職前にやること」と「退職後にやること」の2つに分けられます。
退職前にやるべきこと
仕事の引き継ぎ
退職の意思を師長に伝えて承諾されたら、なるべく早く仕事の引き継ぎをはじめましょう。
スムーズに引き継ぐポイントは、次のとおりです。
● 自分が担当している業務・役割を洗い出す
● 会議議事録や資料をまとめたファイルを整理する
● どの仕事を誰に引き継ぐかを師長・主任に確認する
● やるべき業務の要点や流れをまとめた引き継ぎノートを作っておく
引き継ぐべき仕事や役割は何があるかを、しっかり確認しておくことが大切です。
これらの仕事で、毎月必ずやることや提出する書類のこと、会議で司会・書記を担当する際のルールなど、申し送ることをきちんと引き継ぎましょう。
また『誰に』引き継いだらよいのかを上司に確認しましょう。
後輩や仕事に不慣れな人が後任になっても、滞りなく業務が引き継げるように具体的に申し送りをすることが大切です。
備品返却・書類受け取り
退職時には「会社に返却するもの」と「会社から受け取るもの」があります。
自分で申請しないと受け取れない書類もあるので、退職前にきちんと確認しておきましょう!
こちらの記事では、退職時に受け取るべき書類と返却するものについて、リスト付きで紹介しています。
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お世話になった方に退職のあいさつをする
退職が近くなったら、他部署のスタッフやお世話になった医師などに、退職のあいさつをします。
最後に気持ちよく退職するためにも、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
自分の部署のスタッフには、最終出勤日にちょっとしたお礼の品や、お菓子などを渡して挨拶をします。他部署や医師、看護部長や院長には最終出勤日もしくは数日前くらいから、少しずつあいさつに回りましょう。
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職場で作っているLINEグループも、あいさつ文を送ってから退会しましょう。
お疲れ様です。
本日付で退職となりましたので、グループを退会させていただきます。
在職中は色々とご指導いただき、多くのことを学ばせていただきました。
今後もこの経験を活かして頑張っていきたいと思います。
最後になりましたが、皆様のさらなるご活躍をお祈りしております。
今まで本当にありがとうございました。
退職日当日の就業後くらいの時間帯が良いでしょう。
有休消化が長いようなら、最終出勤日でも構いません。
このようなメッセージを送信したあと、返信は確認せずに退会してしまって大丈夫です。
その方が相手にも返信の手間をかけずに済みます。
あいさつ文なしに急に退会するのは失礼なので避けましょう。
退職後にやること
退職後に行う手続きは、主に3つです。
- 手続き1|失業保険
- 手続き2|健康保険
- 手続き3|年金
それぞれ紹介しますね。
失業保険の手続き
退職後の失業手当(失業給付金)は、きちんと仕組みを知って利用することで、損をせずに受け取ることができます。
きちんとポイントを理解して、手続きをしましょう!
>>【看護師の転職】貯金がないと辞められない?|失業保険がある!の記事では、失業保険をもらうまでの流れやもらえる期間など、詳しく解説しているので参考にしてください。
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健康保険の手続き
退職したあと、1日でも仕事をしない期間がある場合は、次の3つの選択肢から健康保険に加入します。
- 会社の任意継続被保険者になる
- 自分で国民健康保険に加入する
- 家族の扶養に入る
保険料も手続きの方法によっては、数千円~数万円もお得になることがあります。
最適な手続き方法を確認して、手続きをしましょう!
年金の手続き
退職したあとブランクがある人は、年金の手続きをする必要があります。
年金の加入は国民の義務なので、病院を退職したら必ず加入する必要があるのです。
退職するまで元の病院では、厚生年金に入って保険料を支払っていました。厚生年金は、会社などの組織に雇われている人しか入ることができません。
退職した場合は、年金の切り替え手続きをする必要があります。おもな切り替え方法は、次の二つです。
国民年金に加入する
公的年金の加入者には、次の3つの分類があります。
- 第1号被保険者:自営業者や無職の人が加入する国民年金のみの被保険者
- 第2号被保険者:会社員などが加入する厚生年金や共済年金の被保険者
- 第3号被保険者:年収130万円未満で、第2号被保険者(配偶者)に扶養されている人
退職した後は、ふつうは第2号被保険者から第1号被保険者に変わることになります(会社員である配偶者の扶養に入る場合は、第3号被保険者にかわります)。
住んでいる地域の役所で、退職日から14日以内に手続きをしましょう。
手続きにはこれらの書類が必要です。住んでいる地域の役所によって、必要な書類が違う場合があります。事前に窓口で問い合わせをしてみてください。
配偶者の扶養に入る
第3号被保険者に切り替える場合は、配偶者の会社から手続きをしてもらう必要があります。会社の担当者に扶養に入ることを伝え、その会社の指示に従って手続きをしてください。
厚生年金は受け取る給与によって金額が変わりますが、国民年金の保険料は一律で月額16,610円です(令和3年度)。
月末日に退職した場合を除いて、退職した月から保険料が発生します。
年金は払った分だけもらえる金額が大きくなるのが基本です。国民年金は厚生年金よりも保険料が安い分、将来受け取る年金額も少なくなります。
退職の手続きは転職のプロに相談するのもおすすめ
以上、退職の3ステップをおさえておけば、スムーズな円満退職が可能です。
ただ看護師の職場で退職をスムーズに進めるのは、本当に大変です。退職したいと申し出ても、師長が許可してくれなかったり、有給休暇をきちんと使わせてもらえないというトラブルもよく聞きますよね。
退職の流れが不安な人は、転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。
転職エージェントを使えば、無料で退職の相談にのってくれますよ。
多くの看護師転職をサポートしてきた実績があるので、退職のノウハウも豊富で、的確なアドバイスをしてくれますよ!
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